この記事では、クローゼットの片づけをきっかけに家にあるものだけで防災リュックを作った記録をお伝えします。
下駄箱を整え、次なる舞台は階段下のクローゼットへ
下駄箱の断捨離が、ようやく一段落しました。
すべての靴を「履くもの」と「履かないもの」に実直に仕分け、役目を終えた靴たちは綺麗に洗い流して、次の持ち主へと繋ぐためにフリマや地域の譲り合いサービスへ出品。空っぽになり、ピカピカに磨き上げた下駄箱の隅には、電子レンジでしっかりと乾燥させたドリップコーヒーの残りかすをお茶パックに詰めて忍ばせました。これが我が家の自家製消臭・除湿剤です。
このコーヒー消臭剤の効果は約1か月。次回の交換時には、庭でのびのびと育っているローズマリーを摘んで入れてみようかと、今から小さな楽しみに胸を膨らませています。
こうして少しずつ、確実に前へと進んでいる我が家の片づけ。今回は、前々から「ここをやり切ろう」と心に決めていた、階段下のクローゼットの片付けに手を付けることにしました。
実はこのクローゼット、これまでに何度も整理整頓を繰り返してきた場所でもあります。いよいよ大詰めを迎えた今回の片づけでは、整理と並行して、ずっと形にしたかった「緊急避難用の防災リュック」を自作していく計画です。
荷物をすべて出し切って知る、驚きの「忘れ物」
クローゼットの片付けを始めるとき、どれほど面倒に思えても外せない鉄則があります。それは「中の荷物を一度すべて外に出し切る」ということ。
我が家の子どもたちの成長に合わせて、その都度、不要になったものは処分してきたつもりでした。それなのに、奥の暗がりから「まだ残っていたの!?」と思わず声を上げてしまうようなモノたちが、次々と姿を現したのです。
まず飛び出してきたのは、懐かしいリコーダーとピアニカ。
この前、アルトリコーダーを必要としている方へお譲りしたばかりだったのですが、今度はソプラノリコーダーがひょっこり。これで2本目です。ピアニカにいたっては2台目。3人の子どもたちを育てていた賑やかなあの頃には、確かにこれだけの数が必要だったのだなと、当時の愛おしい記憶が頭をよぎります。これらもまた、綺麗に手入れをして次の世代へ繋ぐことにしましょう。
さらに、あえて残していたはずの学校の絵の具セットが、なぜか全く同じ状態でもうひとつ見つかったり、なんと10年以上も前の古いカレンダーが丸まった状態で発見されたり。
「何度も片づけをしていたはずなのに、一体全体、何を見ていたのだろう?」と、自分自身に思わず苦笑交じりのツッコミを入れ、古いカレンダーは、裏面を日々のメモ用紙として最後まで大切に再利用することに決めました。
付加価値を自分ではめる。家にある不用品で備える安心の形
一通りすべての荷物を出し終えたところで、あきらかに役目を終えて売ることもできないモノは、感謝を込めて思い切って処分しました。全体のボリュームが減り、すっきりとした空間が戻ってきます。
そしてここからが、今回のもう一つの本番。クローゼットの整理で出た「まだ使える不用品」や、家の中に眠っている日用品をかき集め、お金をかけずに「緊急避難用リュック」を組み立てていきます。
現段階で、自宅にあるものだけでこれだけの防災グッズを一つのリュックにまとめることができました。
【我が家の「家にあるもの」防災リュック中身】
- 衣類・衛生: 携帯用雨合羽、軍手・ゴム手袋、タオル、個包装マスク、ティッシュ、カイロ、生理用品
- 救急: 絆創膏、包帯、三角巾、冷却シート
- 日用品・工具: 折り畳み傘、ビニール袋、ロープ、敷物、ひざ掛け、エアー枕、折り畳みスリッパ、アイマスク、簡易工具セット
- 照明・情報: 懐中電灯、手回し充電ラジオ(電池不要タイプ)、予備の乾電池、防災アルミブランケット
さらに、クローゼットを探索するなかで、2つの心強いアイテムを追加することができました。
ひとつ目は、息子が昔サッカーの練習で使用していたホイッスル。状態も良くまだしっかりと音が鳴るため、万が一のときに自分の居場所を周囲に知らせるサインとしてリュックの肩紐にくくりつけました。
ふたつ目は、以前100円ショップの旅行用品コーナーで見つけてストックしてあった、使い捨ての下着(ショーツやブリーフ)と、水のいらない「拭くだけシャンプーシート」です。今すぐ高価な長期保存用の備蓄品をすべて揃えることは難しくても、身近なショップの知恵を借りるだけで、今の私にとっては十分すぎるほどの「備えのファーストステップ」が出来上がりました。
結びに代えて。時間があるからこそできる、暮らしのアップデート
いつ、どこで何が起こるか分からない今の時代だからこそ、ずっと準備しておきたかった避難リュック。市販されているセット品を購入するとそれなりの金額になりますが、こうして家にあるものや不要になったものに新しい役割を与えることで、立派な防災リュックを完成させることができました。
仕上げとして、雨の中の避難でも中身が濡れないよう、リュックの表面に自宅にあった防水スプレーをたっぷりと吹き付けました。
あれこれと詰め込みすぎると、いざという時に重くて動けなくなってしまうため、背負って走れるだけの「コンパクトさ」を意識することが大切です。また、中の備えがいつでも使えるよう、季節の変わり目など定期的な見直しも必要だと思います。
このリュックの出番が来ないこと、ただの「安心のお守り」としてクローゼットに眠り続けてくれることが一番の願いです。けれど、こうして家族みんなで「もしも」の時の情報を共有し、いざという時に慌てない心の準備ができたことは、何物にも代えがたい収穫でした。
「自分のために使える時間があるって、本当に素敵で贅沢なことだな」
階段下のすっきりした空間と、頼もしいリュックを眺めながら、お腹の底から満ち足りた気持ちが湧いてきます。さあ、クローゼットの大詰めが終われば、お次は家の中で一番強敵なあの「納戸」の片づけが待っています。少し気合いを入れ直して、楽しみながら次の部屋の扉を開けにいこうと思います。



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