初めてフリマを主催する

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ないなら、自分で創ればいい。退職後の片づけから始まった「フリマ初主催」の記録

この記事では、退職後の片づけをきっかけに地元でフリーマーケットを一から立ち上げた記録をお伝えします。

モノの行き先がないのなら、その場所を自分で創る

退職を機に始めた、我が家の本格的な片づけ。

「形あるものは最後まで使い切りたい」という性分をもつ私にとって、部屋から出たたくさんの愛おしい荷物たちを、ただゴミとして処分することはどうしてもできませんでした。誰かにとっての「必要なモノ」として、もう一度命を吹き込みたい。そう考えたときに頭に浮かんだのが、フリーマーケットへの出店でした。

しかし、いざ調べてみると、私の住む地域ではフリマが開催されている場所がどこにも見当たらなかったのです。

「売る場所がないのなら、いっそのこと、自分でフリマを開いてみたらどうだろう」

そんな突迫子もないアイデアが胸に湧いた瞬間から、私の新しい挑戦が始まりました。イベントの主催なんて、これまでの人生でまったくの未経験です。それでも、「やると決めたからには、最後までやり抜こう」と自らを奮い立たせ、ゼロからのフリーマーケット準備へと突入しました。

条件に合う場所を探して。行政とのねばり強い交渉

まず直面したのは、「開催場所をどこにするか」という問題でした。

最初は雨のリスクがない室内を探しましたが、個人が格安で借りられるような都合の良い場所はほとんどありません。そこで、当初から選択肢に入れていた屋外での開催に腹をくくりました。

お天気のことだけが最大の心配事でしたが、まずは具体的な規模を設定することに。1区画の面積を「2m×2m」とし、合計で25区画を募集する計画を立てました。

開催の舞台として目をつけたのは、市役所の隣にある美しい芝生広場です。公的な場所をお借りするため、交渉相手は行政となります。

窓口へ足を運ぶと、そこにあったのは驚くほどの縦割り業務の壁でした。「あちらの部署へ」「今度はあちらの課へ」と案内されるたびに唖然とさせられ、時折スケジュールが進まないもどかしさに心がイラっとしてしまうこともありました。それでも、「地域の人が喜ぶイベントにしたい」という一心で、顔にはできる限りの笑顔をキープ。何度も何度も役所へ足を運び、丁寧に対話を重ねた結果、なんとか無事に広場をお借りできることになりました。

デジタルと口コミを掛け合わせた「出店者募集」

場所が決れば、次は一緒にイベントを盛り上げてくれる出店者様の募集です。

今回は、地域情報サイト「ジモティー」のイベントカテゴリーを活用して募集を募ることにしました。記念すべき第1回目の開催ということもあり、この地域でどれくらいネットを通じた反応があるのかを、自分の目で確かめてみたかったという理由もあります。

結果として、応募の半分はジモティー経由、そしてもう半分は知り合いからの温かい「口コミ」によるものでした。

始める前は「最初から25区画を埋めるのは難しいかな」と不安に思っていましたが、蓋を開けてみれば、予想よりもはるか早い段階ですべての区画が満杯になりました。自分の手で豊かに暮らしたい、ものを大切にしたいと感じている仲間が、この街にもたくさんいるのだと実感できた嬉しい瞬間でした。

1枚のピンクのチラシが教えてくれた、街の優しさ

出店者の募集と並行して、当日のお客さんを呼び込むためのチラシ作りにも着手しました。

デザインツールの「Canva(キャンバ)」を使い、遠くからでも一目でわかるように「フリーマーケット」の文字を大きく配置。シンプルで単純明快、かつ遠くからでもパッと目を引くように、全体の色を鮮やかなピンクに仕上げました。

刷り上がったチラシを手に、今度は街の中へ掲示のお願いに回ります。ここでもまた、新しい発見と学びがたくさんありました。

やはり行政が管轄している施設では、「営利目的のチラシは掲載不可」と一律で断られることが多かったです。なるほど、公的な場所は厳しいのだなと思いきや、同じ行政管轄でも、地域の図書館では快く掲載してくれるところもありました。館長さんの裁量に委ねられているのか、明確な基準が少し曖昧だと感じる部分もありましたが、動いてみなければ分からない面白さがあります。

また、民間であっても、すでに十分な集客ができている大手のお店からはお断りされることがほとんどでした。それは仕方のないことです。

一方で、快くチラシを貼ってくださったのは、地域密着を売りにしている小さなお店や、一見フリマとは関係のない異業種の方々でした。一瞬躊躇(ちゅうちょ)してしまいそうな場所でも、勇気を出して頼んでみるものですね。地域の郵便局や、地元の大きな企業が「いいですよ」と掲示を快諾してくれたときは本当に驚きましたし、人の温かさに胸が熱くなりました。

結びに代えて。一歩踏み出した先にある次の段取り

今回は、フリマ初主催に向けた準備の第一歩をざっと書き綴ってみました。

何しろ初めてのことばかりで、思いつくままに段取りを組んで進めてきたため、今振り返ると「もっとこうすれば良かった」という反省点は山ほどあります。それでも、ここまでほぼ予定通りに形にできたことは、私にとって大きな自信となりました。

お金をかけず、知恵と体を使って、自分の手で新しい日常を創り出していく。不器用な私の挑戦は、少しずつですが着実に前へ進んでいます。

さて、場所と人が決まったら、次はイベントの顔となる情報の発信です。次回は、悪戦苦闘しながら挑んだ『ホームページを作る』をお伝えしたいと思います。

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